メンデルスゾーン/ヴァイオリンとピアノのための二重協奏曲ニ短調
No.89 : 協奏曲
『メンデルスゾーンが書いた協奏曲は?』と訊かれて真っ先に思い浮かぶのは、あの有名な「ヴァイオリン協奏曲ホ短調Op.64」ですが、それだけでなく、裕福なメンデルスゾーン家で頻繁に開催されたサロン・コンサートのために、彼は「ヴァイオリン協奏曲ニ短調」や「ヴァイオリンとピアノのための二重協奏曲」なども作曲しています。ともに13、14歳頃の作品ということでモーツァルトと比べてみても、引けを取らない早熟ぶり?、いやいや、モーツァルトを凌ぐ早熟の天才的神童です。
ところがこの「二重協奏曲ニ短調」は、メンデルスゾーン特有の華麗で甘美、抒情的な旋律にあふれた曲にもかかわらず、演奏会などで取り上げられる機会も少ないためか、極めて知名度は低いです。なんとも惜しい限りです!
推薦盤
disc1 : ギドン・クレーメル(vn)、マルタ・アルゲリッチ(p)
オルフェウス室内管弦楽団
併録曲:メンデルスゾーン/ヴァイオリン協奏曲ニ短調
輸入盤LP 独DGG 427338-1 ブルーライン盤
録音:1988年 DIGITAL
*vnとpが丁々発止と渡り合い、ただならぬ熱気に圧倒されます。情熱的で緊張感に包まれた名演奏です。
推薦盤
disc2 : スザーネ・ラウテンバッハー(vn)、M.ドッス(p)
J.フェルバー/ヴュルテンブルク室内管弦楽団
併録曲:メンデルスゾーン/ヴァイオリン協奏曲ニ短調
輸入盤LP 英TURNABOUT TV34662
録音:1975年
*クレーメル盤ほどの気迫は感じませんが、その変わり優雅で美しい旋律を楽しく満喫できます。
今日の写真 : AQUA PARK SHINAGAWA