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just beside you Ⅱ

ドビュッシー/前奏曲集

No.177 : 器楽曲


 ドビュッシーは、それぞれ12曲からなる2つの「前奏曲集」を書きました。第1巻は1910年、第2巻は1913年に完成しています。ドビュッシーのピアノ音楽の集大成、近代におけるピアノ音楽の最高峰といわれる作品です。全24曲の前奏曲となれば、ショパンの「24の前奏曲」が真っ先に思い浮かびます。ショパンの「24の前奏曲」はバッハの「平均律クラヴィーア曲集」を参考にして書かれ、いわゆる「五度循環」によって24の全長短調を辿るように配置されているので、24曲をまとめて演奏するのが普通のようですね。しかし、ドビュッシーの「前奏曲集第1巻・第2巻」について、ドビュッシーは全曲を通して演奏するのはよくないと考えていたそうです。確かに、第1巻も第2巻も12曲それぞれの初演が一緒ではありませんし、どうしてそれらの選曲になったのか不明ですが、ランダムに4,5曲ずつに分けて初演されています。
 ところでこの「前奏曲集」の大きな特色は、各曲に暗示的な標題が付けられていることです。しかもそれらは曲の冒頭ではなく、曲の末尾に控えめに書き込んであります。いろんな解説書を読むと、ドビュッシーはこれらの曲は単なる標題音楽ではないことを強調したかったからで、この標題に拘らずに音楽を聴いてほしかったようです。
 因みに第1巻の12曲に付された標題は、「デルフィの舞姫」「帆」「野を渡る風」「夕暮れの大気に漂う音と香り」「アナカプリの丘」「雪の上の足跡」「西風の見たもの」「亜麻色の髪の乙女」「とだえたセレナード」「沈める寺」「パックの踊り」「ミンストレル」です。第2巻の12曲にも暗示的な標題が付けられていて、「霧」「枯葉」「ヴィーノの門」「妖精はあでやかな踊り子」「ヒースの荒野」「風変わりなラヴィーヌ将軍」「月の光が降り注ぐテラス」「水の精」「ピックウィック卿を称えて」「カノープ」「交代する三度」「花火」というものです。ドビュッシーはこれらの標題に拘らずに音楽を聴いてほしかったようですが、彼が曲へのイメージを喚起させられた題材、気分をも表しているようですから、全く気にしない訳にもいきませんね。


d0340028_10253707.jpg推薦盤

disc1 : アルトゥーロ・ベネデッティ・ミケランジェロ


 輸入盤LP 独DGG 2531200 ブルーライン盤
 録音:1978年
 *ミケランジェロのピアノはとにかく音の粒が繊細で明るく、しかも大胆です。
  更に少しの陰影にも、微かな妖しさが宿るような印象です。



d0340028_10254430.jpg推薦盤
disc2 : モニク・アース


 輸入盤LP 独DGG 138831/872 SLPM 赤ステレオ盤
 録音:1962年
 *軽快なタッチのピアノが爽やか。しかも温かく柔らかな音色なので聴きやすく、心地いいです。



d0340028_10255116.jpg推薦盤
disc3 : マウリッツオ・ポリーニ


 輸入盤LP EU DGG 4835900/901 ブルーライン盤
 録音:1998年、2018年
 *第1巻録音から20年もの時を経て、ついに第2巻の完成。
  鋼のような硬質な音色ではありませんが、巨匠らしい余裕とバランスの良さを感じます。



d0340028_10255754.jpgdisc4 : ワルター・ギーゼキング


 輸入盤LP 仏COLUMBIA FCX PM30.021
 録音:1954年







今日の写真 : 新宿の夜景    東京都庁第一本庁舎南展望室    2019年5月11日撮影 

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# by dindi_48 | 2019-05-22 10:35 | 器楽曲 | Comments(4)