バッハ/ヴィオラ・ダ・ガンバとチェンバロのためのソナタ集BWV.1027~1029
No.110 : 室内楽曲
「ヴィオラ・ダ・ガンバ」という楽器は、<エンドピンがなく膝の上または膝の間に挟んで弾く弦楽器で、5本ないし6本の弦があり、音色は繊細で、弱々しい・・>かったらしいですね。形態こそチェロと似ていますが、ギターのようなフレットもありそのルーツは異なってヴィオール属に分類されます。バッハの時代、「ヴィオラ・ダ・ガンバ」のヴィオール属はすたれてチェロなどのヴァイオリン属が普及していきましたが、そのためなのか、バッハが「ヴィオラ・ダ・ガンバ」のために書いた3つのソナタBWV.1027~1029の中で、真正な自筆譜が残されているのは第1番だけです。しかもその第1番も「2本のフルートと通奏低音のためのソナタBWV.1039」を編曲したものです。フルートのうちの1本の旋律をガンバに、もう1本を通奏低音のチェンバロの右手に受け持たせることで、トリオ・ソナタをデュオ・ソナタに変身させたというわけです。ただし、もともとガンバのために書かれているので、それを4弦のチェロで演奏するのは容易なことではないようです。
推薦盤
disc1 : ピエール・フルニエ(vc)&ルージチコヴァ(cemb)
輸入盤LP 仏ERATO STU 70812 青白Σ
録音:1973年
*チェロによる演奏はよく吟味されていて、やわらかくて暖かい音色で丁寧に弾いています。
推薦盤
disc2 : ポール・トゥルトリエ(vc)&ベイロン=ラクロア(cemb)
輸入盤LP 仏ERATO STE 50166 ピンク白竪琴
録音:1963年
*チェロの音色が少し骨っぽいですが、真面目な演奏でスケールの大きなバッハです。
disc3 : ニコラウス・アーノンクール(vdG)&アールグリム(cemb)
併録曲:バッハ/フルートとヴァイオリン、通奏低音のソナタBWV.1039
輸入盤LP 仏PHILIPS 642.106 DXL 濃茶
録音:年代不詳MONO
*私所有の唯一のガンバ演奏盤です。少し細身の音ですが、意欲的で雄弁なバッハです。
disc4 : ヤーノシュ・シュタルケル(vc)&ルージチコヴァ(cemb)
輸入盤LP チェコSPURAPHON 11112485 青
録音:1977年
disc5 : ヨゼフ・フッフロ(vc)&ルージチコヴァ(cemb)
輸入盤LP チェコSUPRAPHON SUA ST 50579 赤
録音:1964年
disc6 : アントニオ・ヤニグロ(vc)&ヴェイロン=ラクロワ(cemb)
輸入盤LP 米Westminster W-9000
録音:年代不詳MONO
今日の写真 : 福島の桜#1 三春滝桜 田村郡三春町 2018年4月10日撮影
こんばんは。
バッハの中でも渋い曲を選びましたね。
3曲の中で1曲となるとやはり第1番を聴いてしまいます。
トゥルトリエ盤は昔から聴いてきましたが、私の好きな演奏は、ヨハネス・コッホです。
Johannes Koch, Gustav Leonhardt (1961)
聴くよりも演奏が難しい曲だと思います。どの名手でもそのように聴こえるのでそう思っています。
コッホも音程がちょっとと言う所がありますが、あの音がたまりません。
リュートのゲルヴィッヒを聴くときのように、芯のある音色が魅力的で何より演奏が誠実です。
グラーフのバッハフルートソナタ全集 (イェックリン)で、しっかりした低音を受け持っていてアルバムのできを支えています。
<続>
いつもありがとうございます。
私の方は禁止キーワードで拒否された覚えがないので、何が悪いのかさっぱり判りません。
エキサイトIDがあるのとないのとでも違うのでしょうかね?
今回の曲ですが、肝心のヴィオラ・ダ・ガンバの演奏盤は一枚しかありませんから、もっともっと聴かないといけませんね。
ヨハネス・コッホ (vdG)&レオンハルト(cemb)は1961年録音のようですから、中古LPでもありそうですね。ゆっくり探してみます。ありがとうございました。
応答ありがとうございます。
エキサイトIDのあるなしは関係していると思います。メンバーのセキュリティを保護するために、エイリアンは厳しくチェックされるようです。
あれこれやってダメだと本当に疲れてしまい、Exciteに事前チェックしてもらえるようなサービスでもないものかと思ってしまいます。
試しに前の<中略>の原稿をいれてみましたが、やはりだめでした。トホホ・・