ベートーヴェン/ピアノ三重奏曲第4番変ロ長調Op.11「街の歌」
No.142 : 室内楽曲
ピアノ三重奏曲といえば、通常はピアノ、ヴァイオリン、チェロという編成ですが、この曲はピアノ、クラリネット、チェロという珍しい組合せの三重奏曲です。当時ウィーンの名クラリネット奏者として知られたヨーゼフ・ベールのために作曲したといわれていますが、クラリネットに代えてヴァイオリンを用いてもよいとしているため、現在ではピアノ三重奏の形で演奏されることが多いようです。聴けばブラームスのクラリネット三重奏曲などとは違って、ピアノ、クラリネット、チェロが同等に扱われ活躍していますから、それもまた可ということでしょう。しかし、クラリネットをヴァイオリンに置き換えてしまうと、クラリネットの持つ心地よさや温もりそして哀愁が抜け落ちてしまうような気がします。
ところで終楽章の変奏曲の主題には、当時大人気だったヨーゼフ・ヴァイクルの喜歌劇の中で歌われた三重奏「私が約束する前に」が採られています。この旋律はウィーンの人々の人気を集め、街中でさかんに歌われていたようですね。それをベートーヴェンが耳にして、この三重奏曲で用いたので、「街の歌(Gassenhauer)」という副題になったようです。
併録曲:ベートーベン/ピアノ四重奏曲変ホ長調Op.16
国内盤LP 日キング K25C-177
録音:1979年
*クラリネットとピアノ、チェロのおおらかで自在な表現の絡み合いが美しく、とても安定した名演奏です。
併録曲:ピアノ三重奏曲第2番ト長調Op.1-2
輸入盤LP 独DGG 2530 408 ブルーライン盤
録音:1970年
併録曲:ベートーヴェン/「私は仕立て屋カカドゥ」による変奏曲
輸入盤LP 独EMI 290835 新ニッパー盤
録音:1982年DIGITAL
今日の写真 : アサギマダラ 仙台市野草園 2018年10月4日撮影
何でも台湾では日本で付けた印の蝶が確認できたとか!
ここ3年ばかり撮影していません。
いい刺激に感謝でした。
確か2009年に、福島県の裏磐梯グランデコでマーキングされたアサギマダラが2,200km以上離れた台湾北部で見つりました。今年の夏のグランデコの観察会に参加できませんでしたので、仙台市野草園に行っていました。数は少ないのですが、ここへは毎年飛来してきます。有り難いことです。
私はふわふわと舞うアサギマダラを撮影したいと思っているのですが、今年も失敗しました。動く被写体の撮影は難しいですね。
生き物の神秘って素晴らしいです♪
拙写真をお褒めいただき、とても嬉しく思います。ありがとうございます。
今のところ、年1~2回ですが毎年アサギマダラに出会うことが叶っています。その都度、あんな小さな身体で数千キロも旅していることを思い、愛おしくなってしまいます。アサギマダラにしてみれば本能なのでしょうが、その生命力には驚くばかりです。