ヘンデル/オラトリオ「メサイア」HWV.56
No.156 : 声楽曲
ベートーヴェンの「第九」と同じように、年末に聴きたくなる大曲にヘンデルの「メサイア」があります。3部構成になっていて、第2部の最終コーラスは有名な「ハレルヤ」です。英語の台本に曲がつけられていて、私のような素人にも聴きやすい感じがします。
ヘンデルはロンドンでのイタリア・オペラ運動に失敗し挫折を味わっていたそうです。そんな中でこの「メサイヤ」を作曲(初演1742年)しました。そして、1750年に、ヘンデル自身の指揮でロンドンの捨子養育院のために慈善演奏会を、養育院内の礼拝堂で行ったそうです。その後もヘンデルの指揮によって、この慈善演奏会は続けられ、高い評価を得ていきました。
ヘンデル屈指の名曲となったこの「メサイア」は、キリストの生誕の預言とその成就から復活までを歌ったものです。「メサイア」とは、旧約聖書では『聖油を注がれた者』の意味で、後に『救い主』からギリシャ語訳されてイエス・キリストをさすようになったそうです。この曲には美しいアリアや感動的なコーラスが数多く含まれていますが、その台本はいずれも聖書からの引用によったものです。しかし2時間を優に超すこの大曲には、信仰心への気負いではなく、天真爛漫として魅力的な音楽の泉があふれています。
disc1 : アメリング&マリナー/アカデミー室内管弦楽団
輸入盤LP 独DECCA 6.35349 銀赤青SC盤
録音:1976年
*マリナーの初回録音で、1743年のロンドン版による演奏です。
軽やかで流れるように進み、そこに神秘的で淡々とした美しさがあります。
推薦盤
disc2 : カークビー&ホグウッド/エンシェント室内管弦楽団
輸入盤LP 英L'OISEAU-LYRE D189D1/3
録音:1980年
*ソプラノがとても美しく清らかです。第3部の最初のアリアなど、聴き惚れてうっとりします。
輸入盤LP 英DECCA SXL 2316(抜粋)ED1
録音:1961年
今日の写真 : 仙台「光のページェント2018」 2018年12月15日撮影
楽しまさせていただきありがとうございます 少し早いけれど
来年も楽しまさせて下さいね 良いお年お迎え下さい
今年もお世話になりました。
寒波が到来するそうですので、体調崩しませんようどうぞご自愛ください。
エントリー頂いたヘンデルのメサイアですが、
Eugene Ormandy/Philadelphia Orchestra & Chorus 1959
Karl Richter/London Philharmonic Orchestra 1977
の抜粋盤でお茶を濁しています。
ヘンデルのオペラとオラトリオの数は相当数に及びますが、私はほとんど聴かずに器楽曲に終始しています。改めて抜粋盤を聴き返してみると、特に悪いことはありません。ロンドンのヘンデルが劇場の配役と来場者向けに、彼のライフワークとして定期的に書いたのでしょう。レコード芸術的に、魅力的な器楽曲が多くありますので、そちらに心が奪われています。アメリング、カークビー、大好きな歌手ですから、推薦盤を聴いて良いだろうとも思います。
12/22にFMで第九の生演奏が流れたようですが、聴きませんでしたので、
大晦日の恒例となっているN響の第九を聴いて1年を締めくくりたいと思います。
私事ですが、喪中のため新年のご挨拶は失礼させていただきます。
どうぞ良いお年をお迎えください。ありがとうございました。
今年はたくさんのコメントをいただきまして、本当にありがとうございました。毎回毎回、とても嬉しかったです。
私も22日のN響第九の生中継を聞きませんでしたから、大晦日のEテレを見る予定でいます。12月になると「第九」を聴いて年の締めくくりとしていましたが、田舎に就職した後は、80年代のスウィトナーさんやブロムシュテットさんを最後として、わざわざ上京することはなくなりました。聴くとなるとどうしても東京泊になりますから、経済的な負担が大きかったと思います。その代わり、少しずつLPやCDを買ってきては楽しんでいました。
ヘンデルのメサイアはそれこそ、この時期にしか聴きません。10年ほど前にいわきアリオスでバッハ・コレギウム・ジャパンの「クリスマスのメサイア」を聴いて触発されてからのことでした。ですから私も、ヘンデルは協奏曲や室内楽曲がほとんどです。
今年度中に後1回くらいは投稿したいと思いますが、これからもどうぞよろしくお願いいたします。
どうぞよいお年をお迎えください。