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just beside you Ⅱ

バッハ/フルート・ソナタ集

No.181 : 室内楽曲


 バッハはフルートをたいそう気に入っていたらしく、有名な「管弦楽組曲第2番」や「ブランデンブルク協奏曲第4番」といった作品においてもフルートがめざましい活躍をしています。室内楽のジャンルでバッハが書いたフルートのための作品としては、「フルートとチェンバロのためのソナタ」4曲(BWV1030, 1031,1032そしてBWV1020)と「無伴奏フルート・ソナタ」1曲(BWV1013)そして、「フルートと通奏低音のためのソナタ」3曲(BWV1033,1034,1035)がよく知られています。ただ、BWV1020,1031,1033の3曲は偽作?との疑いで「新バッハ全集」には採用されなかったりしているらしいのです。そんな偽作の中でも、「BWV1031」の第2楽章はいわゆる「シチリアーノ」と呼ばれていて、緩徐楽章の繊細さが際だったとても美しい曲です。



バッハ/フルート・ソナタ集_d0340028_13282357.jpg推薦盤
disc1 : ランパル&ロベール・ベイロン=ラクロア


 輸入盤LP 仏ERATO STE 50121/22 2LPピンク白竪琴盤
 録音:1962年
 *偽作を含めた全8曲が収録されています。《黄金のフルート》と呼ばれた
  ランパルのフルートは、じつに明るく輝かしい響きに満ちあふれています。



バッハ/フルート・ソナタ集_d0340028_13284171.jpg推薦盤
disc2 : ブリュッヘン、レオンハルト&ビルスマ


 輸入盤LP 独RCA RL 30426 2LP RedSeal
 録音:1975年
 *少し堅苦しい感じですが、端正で味わいがあり、心洗われる立派な演奏です。



バッハ/フルート・ソナタ集_d0340028_13284941.jpg推薦盤
disc3 : ミカラ・ペトリ&マルコム


 輸入盤LP 蘭PHILIPS 4163691 銀アズキ帯
 録音:1985年DIGITAL
*ペトリのリコーダーは伸びやかで癖がなく、とても落ち着いた音色です。








今日の写真 : 睡蓮    福島県本宮市 蛇ノ鼻遊楽園  2019年6月16日撮影 

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by dindi_48 | 2019-06-17 13:50 | 室内楽曲 | Comments(9)
Commented by Rook at 2019-06-17 21:20 x
dindi_48 様

ついにバッハのフルートソナタが登場し嬉しく思います。
この曲ばかりは、私自身の強い思い入れのせいで、かなりバイアスがかかってしまっています。ですので世間の評価とは違うかもしれませんが、世の評が何であれ、これが最も好きで良い演奏だと確信しており、多分私の生涯で変わらないと思います。

Peter-Lukas Graf, Henriette Barbé, Johannes Koch 1967 (Jecklin)
これは、グラーフの3度のバッハ録音のうちの最初の録音です。この中の第5番ホ短調 BWV1034がNHK-FMから流れるのを聴き、自身フルートを吹くことを決めた、思い出深い演奏です。そのことを抜きにしても、少なくともこのホ短調ソナタに関しては、これ以上の演奏は知りうる過去になく又未来にもないだろうと思っています。市場でまだ入手できると思いますので、是非お聴きになってみてください。JecklinのLPジャケットは、グラーフがフルートを吹くポートレートが載せられているのですが、Jecklinのポカで写真が左右反転しています。なんと失礼なことでしょう。演奏を端的に言うと牧歌的で透徹した表現です。大変老成した演奏で、グラーフがまだ38歳の時の録音であるとは驚きです。

<後半へ続く>
Commented by Rook at 2019-06-17 21:21 x
<続き>
推薦盤であるランパルの1962年エラート盤は、私も好きな演奏です。これを手本によく練習したものです。この前後にも録音していますが、この録音が最高だと思います。dindi_48さんのおっしゃる「明るく輝かしい響き」は正にその通りです。テクニック抜群で、それが仇となる事もありますが、ここでのバッハはそれもなく、彼自身フルートが好きだと言うことが良く伝わる親しみの持てる演奏です。グラーフの生き方とは異なり、比較に意味がない様に感じます。
その他は、

Aurèle Nicolet, Karl Richter, Johannes Fink 1973
これは、ある種スタンダードな演奏です。でもこれを聴くなら、私はグラーフを聴いてしまいます。
Paul Meisen, Hedwig Bilgram 1977
大変綺麗なフルートの音色で聴く価値のある録音です。

その他多く聴いていますが、グラーフの良さを確認するためになっており、言及しません。トラベルソで気に入る演奏はありません。ブリュッヘンはその中でもうまく吹いている方ですが、いくら音色が良いと言っても音程で嫌になります。テレマンのファンタジーでは素晴らしかったクイケンでもダメでした。

睡蓮、これも完全美ですね。蓮の花同様、佛花のように感じます。
いつもとても綺麗な写真をたくさん見せていただき、ありがとうございます。
Commented by dindi_48 at 2019-06-18 10:16
Rookさん

コメントありがとうございました。Rookさん一押しのグラーフのバッハですが、聴いていませんでした。中古LP市場なら現在でもあるのかしらと思って調べました。1件だけ見つかりましたが、売り切れとのことでした。私もグラーフのは良い演奏に違いないと思いますので、このLPが市場にでるのを辛抱強く待ってみたいと思います。
https://www.lpshop-b-platte.com/SHOP/303605.html

睡蓮の花は、自然の池なんかだと岸辺から遠くて、500mmくらいの望遠レンズでないときちんと撮影できません。でも一昨日の蛇ノ鼻遊楽園の池は、すぐ近くにまで睡蓮の花がきていて中望遠レンズでも大丈夫でした。ありがとうございました。
Commented by Rook at 2019-06-18 11:21 x
dindi_48 様

中古の売り切れサイト、仮に売り切れでなくても、価格が高過ぎますね。これではグラーフ先生も悲しみます。また、ジャケットは当然ながら新しく正常なポートレートになっています。
以下はビクター盤ですが、リーズナブルだと思います。また英AmazonならCDもあるようですが、私は大昔に作った英Amazonアカウントで時々買えていますが、今は売ってもいない自国で買えと言われるようです。CDをご希望ならトライされても良いかもしれません。尚、CDにはLPにはないグラーフ自身が編曲したバッハの無伴奏ソナタ&パルティータ(Vn)から独自編集した3つの組曲(ペータースから楽譜も出ています)が入っています。LPでは別盤なのですが、このように入手性が悪いのでCDで入手した方が簡単です。これらの曲集はグラーフだけが録音しているオリジナル編曲盤(Vnそのままでなく、1曲毎により集めて新たな組曲に仕立てています)であることも付け加えておきます。

LP(ビクター盤)ウララカオーディオ 国内(福岡県)
https://shop.urarakaaudio.com/?pid=142142725
このサイトで、ホ短調ソナタの第1楽章Adagio ma non tantoの前半が試聴できます。これを聴くだけでも、私の一押しの理由はおわかり頂けると思います。

CD:Amazon イギリス
https://www.amazon.co.uk/Bach-Die-Flotensonaten-Johann-Sebastian/dp/B012ZOEZW2

代替えのきかない演奏が時にありますが、これは最右翼に属するものです。押しつけがましくてすいませんが、勿論、dindi_48さんのご判断にお任せします。嗜好は個々違いますから。
中望遠でも睡蓮がこんなにはっきり撮れるんですね。知らぬ苦労をかけ、ありがとうございました。
Commented by dindi_48 at 2019-06-18 12:33
Rookさん

ウララカオーディオのサイトで、ご紹介の音源を試聴しました。澄みきった音色とともに、端正明瞭な印象です。とても良いですね。

やはりあの輸入盤中古LPは、高すぎますよねぇ~! 私もあの3分の1くらいなら、オリジナル盤なので購入したと思いますが、売り切れで良かったです(笑)。
Commented by Rook at 2019-06-20 06:29 x
dindi_48さん

「無伴奏ヴァイオリン・ソナタ&パルティータBWV1001-1006」よりグラーフが編曲した3つのソナタの楽譜がペータースから出版されていると言いましたが、ブライトコプフ(BREITKOPF 出版No. EB6520)の誤りでした。楽譜の表紙は、私の持っているものから新しい物に代わってしまい、編曲者グラーフのクレジットもなく、どうかと思いますが・・。
https://www.mynotenshop.de/de/category/Querfloete-solo-/3-Sonaten--Transkriptionen-der-Sonaten-und-Partiten-fuer-Violine-_050028205/index.php?page=1&db=Hauptkatalog&id=*050028205
Commented at 2019-06-28 08:40 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by dindi_48 at 2019-06-28 10:16
Rookさん、おはようございます。

ヴィシネフスカヤ 「チャイコフスキー歌曲集」は、ご紹介いただいた直後でしたが、他のヤフー出品者様より昨年の3月6日に落札し、聴いておりました。全く同じ東芝盤ですが、価格は5倍近くでした。でも、しっとりとした名唱に感激し、高い買い物とは全く思いませんでした。連絡もせずに余計なご足労をかけてしまいました。ありがとうございました。

昨日は紫陽花寺として有名な仙台市北山の「資福寺」に行ってきました。そのついでにバス停近くにあった「輪王寺」も見学してきたというわけです。15時過ぎ頃からは小雨も降ってきて、紫陽花にはお似合いなお天気でした。
Commented by Rook at 2019-06-28 10:48 x
dindi_48 様

そうでしたか。それならば結果的に良かったです。

輪王寺(いつものコースにはない新名所かと)をめざして行かれたと思っていました。資福寺も存じ上げませんが、紫陽花寺と言うことなら、後日その写真を拝見できそうで楽しみにしております。私はこの辺りの紫陽花を撮っていますが、青色が上手く撮れません。土により色が変わるというのですから、その七変化は移ろい無常を表すようでなにか神秘的です。